祝辞をご紹介します

言語管理研究会宛にネウストプニー先生の叙勲にあたり祝辞が集まっていますので、ご紹介します(順不同)。

なお、固定ページ「言語管理研究とは」に「ネウストプニー先生のご業績について」を掲載しました。(村岡英裕「ネウストプニー先生を送る」(1999)を公開しました)合わせてご覧下さい。

この度のご受勲、おめでとうございます。 心よりお祝い申し上げます。

時は、オーストラリアの日本語ブームの最中。 本屋で手に取った一冊の新書:『外国人とのコミュニケーション』が、先生とのご縁の始まりでした。「そうだ、モナッシュに行こう!」 先生のsupervisingの下、研究、教育etc.さまざまなことを学びました。今の私があるのは、先生のご指導のおかげ「ですね」。(「ですね」はネウストプニー先生口調で。)

良き師に出逢えたことに改めて感謝しております! これからも、研鑽に励んでまいります。 先生の教えを大切にしながら。

横須賀柳子(国士舘大学)

おめでとうございます。

1997年度から千葉大学で国費留学生としてネウストプニー先生の指導を受けたことをとても光栄に思っています。授業はいつも刺激的で、先生の独特なユーモアも記憶に残っています。学生への期待も高くて、課題の量もかなり多かったにもかかわらず、プレッシャーとしてはあまり感じていなかったです。むしろ、毎日の研究と授業が楽しくてしょうがなかったです。先生の指導(たまにはしつけ)なしでは、私は今の教育者と研究者の道を歩んでいなかったと思います。いつも心から感謝しています。

フェアブラザー リサ (上智大学)

ネウストプニー先生、 この度のご受賞、心よりお祝い申し上げます。

現在、長崎外国語大学に勤めております、春口淳一です。

千葉大学に入学し、先生の学部生向けの授業に参加したことが、日本語教育の世界に足を踏み入れるきっかけとなりました。 お話を伺う機会は限られたものでしたが、何一つ知らなかった私が先生から頂戴したインパクトは大きなものでした。 ご一緒させていただいた冬の高尾山、鮮明に記憶しております。 おかげをもって留学生教育に携われることに感謝し、重ねてご受賞をお祝い申します。 おめでとうございます。

春口淳一(長崎外国語大学)

ネウストプニー先生 この度のご叙勲おめでとうございます。

長年のご功績がみとめられたこと、心からうれしく思っております。 先生には本当にいろいろなことを教えていただきましたが、一番印象に残っているのは、時に言語管理理論より難解だった先生のユーモア溢れる講義です。 どうぞお身体を大切に、いつまでも先生でいてください。

石田由美子

ネウストプニー先生、旭日中綬章授章、おめでとうございます。

ネウストプニー先生に初めてお会いしたのは千葉大に赴任していらした時だったと思います。思いがけず(?)先生の指導を受けられることになり、「普通、お前が指導なんか受けられないぐらい偉い先生なんだぞ」とおどされていましたが、お会いしてみると、とても気さくなお人柄で、それに甘えて毎週、研究室に通い、論文指導のみならず、助詞の間違いまで直していただく有様でした。 博士課程に進学しようとした時に、思いがけない障害が立ちふさがりましたが、「誰もその道を阻むことはできないんですね」と、私のために本気で怒り、奔走してくださったことは、今でも感謝しております。お陰様で無事進学でき、研究で恩返しをすべきところだったのですが、たぶん、寛大なお心でお許しいただいているのではないかと勝手に考えています。

最近、研究から遠ざかっているせいか、先生との思い出と考えて浮かんでくるのは講義でのお姿よりも、先生の御著書にサインをしてもらったことや、急にロシア語で話しかけられてドキドキしたこと、ゼミ旅行にご夫婦で参加していただいたり、私たちの結婚式に出席していただいたことなどの思い出と、あの笑顔のお姿です。

いつかまた、先生のあの笑顔にお目にかかれたらと思っています。  本当におめでとうございました。

武田 加奈子

ネウストプニー先生がこのたび旭日中綬章を叙勲なされましたこと、誠におめでたく、心よりの祝いを申し上げます。

永年にわたり日本語教育や言語研究へご尽力されたご功績が、叙勲の栄誉として認められましたことは、日本語教育関係者にとって大きな喜びであり、誇りです。

私がネウストプニー先生に初めてお目にかかったのは、国立国語研究所主催の研究会でのご講演でした。

国立国語研究所は当時西が丘にあり、研究会の合間に狭い研究室でお茶を差し上げたのを昨日のように思い出します。

先生はカモミールティーがお好きで、いつも先生専用のカモミールティーを用意していました。

私は国立国語研究所で採用されたばかりでわからないことばかりでしたが、先生のご講演やささやかなお茶の時間でのお話から多くのことを学ばせていただきました。

何卒今後はお体をご自愛なされましてご活躍されますこと、心よりお祈りいたします。

福永 由佳(国立国語研究所)

このたびのご受勲、おめでとうございます。

長年の功績が認められたこと心から喜んでおります。

元々文法専攻者だった私ですが、接触場面のリアルな言語使用と分析に引かれ興味をもったのが私の接触場面研究の始まりでした。またそのときから私の言語管理生活も同時にスタートしたわけですが、10数年経った今も変わらず接触場面と言語管理の日々を送っています。もちろん、今は多くの接触場面がガソリンスタンドでの会話のようにパターン化して(当時はあまり理解できなかった例ですが(笑))、一部の言語管理はかなり習慣化していますが、そうなるまでに数えきれないほどの接触場面の失敗と言語管理を経験していることは言うまでもありません。

言語管理研究は自分も含め、接触場面で暮らす人々にとってライフヒストリーそのものであり、だからこそ一つ一つの研究が貴重で意味があり、また飽きずに長く続けられていると思います。一生涯付き合える研究テーマを先生に教わったことを本当に幸せに思います。

最近「接触場面」の言葉は、日本語教育では一般名詞となりつつあり、一人歩きをしているときもありますが、その原点には先生の数多くの研究と教えがあったことをより多くの方に知ってもらえるように、これからも研究に励んでいきたいと思います。

高民定(千葉大学)

ネウストプニー先生  この度のご叙勲おめでとうございます。

私は千葉大学の学部2年生の時に、はじめて先生の授業に参加しました。

「日本語教育」の授業なのに、最初の1,2回目の授業で、先生がずっとチェコのお話をされていたのが、とても不思議で、面白かったのを覚えています。授業中、冗談を言ったあとの先生の笑顔がとても好きでした。

その後、私も海外生活を送ることになりましたが、接触場面研究で学んだ視点や考え方は、私の異文化適応の基盤になったように思います。

これからは、先生をはじめお世話になった方々に研究で恩返しができるよう、励んでまいりたいと思います。

今 千春(千葉大学大学院博士後期課程)

ネウストプニー先生  旭日中綬章ご受章、誠におめでとうございます。謹んでお祝い申し上げます。

先生にお会いしたことがありませんが、言語管理理論、接触場面研究についての論文を拝読いたしまして、とても勉強になりました。誠にありがとうございました。今後、益々のご活躍をお祈り申し上げます。

王冰菁(湖南大学)

ネウストプニー先生、この度の旭日中綬章受勲、誠におめでとうございます。

先生の門下生の一人として,また言語管理理論に基づき20年以上研究を続けてきた研究者の一人として、今回の受勲は喜ばしい限りです。 今あらためて考えてみますと先生の言語管理理論で長年研究を続けてこられたのは,理論の優秀さだけではなく先生のお人柄によるものであったと感じます。 私がまだモナシュ大修士1年生だったころ、日本から来た学生のほとんどは英語での授業で苦労をしておりました。中には最初のころの自信が薄らぎ、塞ぎ込んでしまう学生もおりました。あるとき先生は授業の休み時間にそんな学生のところに行き、日本語で優しく話しかけていらっしゃいました。その時私は、先生は優秀であるだけではなく学生の様子にも常に気を配り、そして声をかけることのできる繊細な優しさを持った方なんだと大変驚いた記憶があります。また、あるとき私が夕方一人で図書室で勉強していると、先生が不意に入ってこられ「よく勉強しているからいいものをあげましょう」とおっしゃり、論文のコピーとご自身の筆記体のサインが書かれた横30センチ縦10センチ程度の白いプラスチックの板をくださいました。論文はSelf-instructionに関するものだったと記憶しています。サインの方は何にお使いなったものかさっぱり分からなかったのですが、帰国の際に一緒に日本へ持ち帰りました。確かに少々風変わりな褒められ方で,いただいたものもただの整理だったのだと思いますが、その時、先生に褒められた学生は非常に感動していました。他にもなぜだかニヤッと笑いながら「研究をするときはいつでもそのことを考えるんですね」といってくださったお言葉も,先生が日本を離れる前に突然御自宅に私を呼び、譲ってくださった大きなソファーベットなどなど、私が大切している言葉や物はいくつもあります。 先生の教えを受けた弟子たちがその理論を中心に活動を続けてこられたのは、こうした先生のお人柄と、一つ一つの学生たちとのコミュニケーションの結果でもあるのでしょう。今後も先生の教えを忘れず研究に精進し、そして今度は自分の学生たちにその教えを伝えていきたいと思っております。

加藤好崇(東海大学)

宮崎里司(早稲田大学):以下の祝辞をお知らせいただきました。 http://www.gsjal.jp/miyazaki/index.html

ネウストプニー先生

この度は、旭日中綬章のご受章おめでとうございます。先生の元学生の一人として、誇らしくまた嬉しく存じます。

モナシュのmature studentとなって以来、接触場面から言語管理へと、先生の理論を何とか自由に駆使したいものだと、若い方々の後から追いかけてまいりました。どの理論も私には難解でしたが、追いかけがえのある重みあるものばかりだったと実感しております。また、「文法、アクセントよりも絶対にインターアクションのための日本語教育です」とおっしゃる先生のご主張は、当事者である学習者への優しさに裏打ちされているようだと、先生のお人柄も感じ取ることができます。でも、先生にご指導いただきましたアクセント習得研究は、大変おもしろいものでした。

先生の栄誉あるご受章を心からお祝い申し上げます。

山田伸子(元茨城大学)

ネウストプニー先生とソルブ語

ネウストプニー先生とはじめてお話ししたのは、2001年9月の社会言語科学会大会でした。博士論文のテーマであった、ドイツ東部のスラヴ系の少数言語ソルブ語の維持に関して発表した折、声をかけてくださったのでした。ミクロな管理をマクロな管理と関連づけて扱ったので注目していただいたのだと思い、うれしかったのを覚えています。この時の縁で、桜美林大学の研究室に来るように誘っていただき、論文化に関して助言をいただきました。そのときうかがって驚いたことは、先生の父上がチェコに隣接するソルブ語地域に若い時から関心をお持ちで、ソルブの人たちとも交流があったということです。果たしてソルブ関係人名事典をみたら、父上のお名前が収録されていたので、先生にもご紹介しました。

桜美林大学を退職されるときには、先生がお持ちになっていた父上のソルブ関係の蔵書段ボール2箱分をいただきました。19世紀末から20世紀半ばまでに刊行されたソルブ史・ソルブ文学の貴重書や、チェコ・ソルブ関係についての資料が多く含まれています。「ネウストプニー・ソルブ文庫」として研究室に大切に保管しています。

ネウストプニー先生が言語的少数者の言語権に早くから注目し、言語管理の理論の課題の一つとして取り組まれたのは、このような家族的な背景もあったのではないかと拝察します。今回の叙勲はオーストラリアと日本の交流や日本語教育の功績が認められたということですが、少数言語へのまなざしも、先生の業績のなかで、めだたないかもしれないけれども欠かせない一部分として、記憶にとどめたく思います。

木村護郎クリストフ(上智大学)

ネウストプニー先生の受章について

まずこの場をお借りして、僭越でありながらネウストプニー先生のご受章にお祝いの意を申し上げます。ご受章、おめでとうございます。 非常に残念なことに、初めて接触場面研究に触れた時はもう2007年のころで、先生がすでに千葉大学から退官され、お目にかかれたことはありません。でも、言語管理理論、接触場面研究に出会った時の感動は今でも心に刻まれています。日本語学習者である自分、日ごろに参加している日本での言語生活、社会生活を観察、内省できる新たな「目」を授けられ、目の前に宝庫の扉が開かれたとの感動でした。今は言語管理理論の観点を用いて博士論文を書いており、この単純明快に見える理論を実際の分析に応用すると、日々その深さと広さを感じています。中国で日本語教育の仕事に携わる一人の私は、これからの日々においても、理論の勉強と実践を重ね、接触場面研究を中国での日本語教育の現場に生かす可能性を考えていきたいと思います。自分はまだ出発点から離れていませんが、引き続き到達点に向かって頑張ってまいります。

楊昉(千葉大学大学院人文社会科学研究科博士後期課程)

ネウストプニー先生の叙勲について

この秋の叙勲でネウストプニー先生が旭日中綬章を授章されました。ここのところに名前が掲載されています。

そこでみなさまにお願いですが、祝辞とともにネウストプニー先生についての思い出言語管理理論、接触場面研究についての思いなど、短いもので結構ですので、こちらまでお寄せいただけないでしょうか。定例研究会のある16日頃を期限とさせていただければと思います。どなたでも投稿は歓迎しますので、どうぞよろしくお願いします。

宛先:研究会事務局 muraoka@shd.chiba-u.ac.jp

なお、研究会としてはぜひともなにかお祝いをしたいところではありますが、今回は控えさせていただき、みなさんの声をお伝えする役に徹したいと思います。

言語管理研究会 第32回定例研究会のお知らせ

本年度の全体テーマ:評価の多様性と言語管理

第32回研究会では村上律子氏 (千葉商科大学) 、今千春氏(神田外語大学)を講師にむかえお話しいただきます。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

日時:11月16日(土)14:00〜16:00
場所:神田外語大学6号館1階プレゼンテーション・ルーム

アクセス・マップ:http://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/access/
キャンパス:マップ:http://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/facilities/

題目:学部留学生の社会参画の過程における言語管理-アルバイト場面でのインターアクションを中心に-

話題提供者:村上 律子氏(千葉商科大学)

要旨:大学の学部で学ぶ私費留学生は予備教育機関在学中から大学卒業までおよそ5~6年の間、週25時間程度のアルバイトに従事しており(日本学生支援機構2012)、学業と同様に留学生活の中で大きな比重を占めていると言える。このようなアルバイト場面において、留学生は他者とインターアクションを行い、言語を習得すると同時に日本人とのつきあい方などを学び、ソーシャルネットワークを形成しているものと思われる。来日直後は日本語や日本文化スキルの乏しい「外国人」だった彼らが、アルバイト経験を通して、徐々に社会に参画し始め、どのように「生活者」となっていくのか。その過程においてどのような言語行動を取り、どのような意識で言語を使用したのか。その習慣化した言語行動や言語意識、すなわち「接触場面に向かう言語管理(村岡2010)」を内省インタビューのデータから読み取り、通時的な観点から社会参画への過程を分析する。

題目:外来性に対する評価の多様性長期滞在の韓国人居住者の場合

話題提供者:今 千春氏(神田外語大学)

要旨:日本に居住する韓国人は日本滞在外国人の約3割を占め、多様な背景を持つ人びとが日本社会で生活を営んでいる。近年ではオールド・カマーに加え、長期滞在者や生活者として滞在するニュー・カマーも増加している。このような日本の韓国人居住者に対する研究アプローチとしては、かれらの言語生活の実態や言語意識をさぐろうとするバイリンガリズムの観点からの研究が主であった。最近では、韓国人居住者が参加する接触場面を対象に、かれらの言語使用や言語管理を明らかにしようとする研究も増えている。
本発表では、接触場面における韓国人居住者の外来性に注目し、評価の観点から考察する。場面の当事者である韓国人居住者、第三者である日本語母語話者、そして当事者と同じく長期間日本に滞在している韓国人という三つの主体による評価を分析し、それぞれの評価者がどのような外来性を、どのように評価しているのか、それらが何に基づいた評価であるのかをさぐる。そして、外来性に対する評価の多様性を提示し、外来性が個人の問題として捉えられていることを述べる。

配布資料準備の都合上、参加希望の方は研究会事務局:muraoka@shd.chiba-u.ac.jp までご連絡ください。